電子父子手帳 DO BE DAD

「子育て参加」や「ママのサポート」だけじゃない、自分が主役の「父親の子育て」って意外と簡単で面白い!育児のダイゴミを知って本物の「かっこいい」父親になるために、「電子父子手帳」でたくさんのヒントを発見しよう!

■男性保育士さんにインタビュー

育児は男の方が向いている(?)

Introduce

「育児は女性が中心にするもの」「男性には育児は向いていない」・・・といった誤解や思い込みを否定してくれる、男性保育士さんの存在。男性保育士さんの体験談を通して、子育てを楽しむ父親なりのコツを見つけましょう。
(取材協力:神戸市 大慈保育園)

■「子どもってすごいなー」の連続


何と言っても正直!

男性保育士

保育園の子どもたちはとっても正直。どの先生がかっこいい、人気がある、この遊びはつまらない、なんてズバズバ言ってくれます。遊びの時でも楽しい時は弾けそうな笑顔、つまらないときはブーイング、このわかりやすいリアクションがあるから子どもと接することは面白いんです。こんなに感情をストレートにぶつけてくれるんですから、こちらも本気でいかないと!


発想の豊かさ

とても思い出せないぐらい、子どもの発想に驚かされることが日々あります。「私が歩くとお月さまも歩く。止まるとお月さまも止まる。だからお月さまは私についてくるの。」なんて、大人には考えもつかない言葉ですよね。ままごとやおもちゃを使った遊びでも大人が予想していない使い方をしたり、意外な物を組み合わせたり・・・そういうシーンに出会えたら、保育士をやっててラッキーって思いますね。子どもは本当に素晴らしいクリエイターです。

とにかく日々成長する

保育園の生活の中で子どもの成長が本当に目に見えるんです。単に体が大きくなるということだけじゃなく、心や頭がぐんぐん成長して伸びていくのが実感できるというか。それが特に顕著な乳幼児期に子育てをしないなんてもったいない。この「昨日できなかったことが今日できた」という面白い時期を、お父さんも見逃さないようにしてほしいですね。ほんと、もったいないですから。


■子育ては男性の方が向いている、ことも


やっぱり腕力がある

男性保育士

肩車、高い高いなどの体を使った遊びや、鉄棒などサポートに力がいるような遊び、野球やサッカーといった体力を必要とする球技などは、やはり男性の方が向いていると思います。子どもは本気でやっているかどうかをすぐに見抜くので、一緒になって遊びに本気になることが得意な(?)男性の方が、相手として面白いみたいですね。本当に子どもは危ないことが大好きでわざと危険なことをしようとするので、こっちも危険を予測していつでもフォローできる準備をしながら、でも「ぎりぎり」のところまでやらせます。やる前から止めるようなことはよほど危険なことでない限りしませんね。自分で体験しないと「ぎりぎり」の加減がわかりませんから。絶対に落とさない、守れると腕力に自信があるからできるのかもしれません。

笑わせることをまず考える

子どもは理屈抜きに面白いことが大好き。女性がするのには抵抗があるような(?)変な顔、ジェスチャーに子どもは夢中です。それに、話が脱線するのも大好き。面白い方が結局はちゃんと聞いてくれて、話の内容も頭に残っているのです。大人だって同じ話を聞くのでも、笑いがあって意外性がある方が引き付けられますよね?「きちんと教えなきゃ」よりも「どう言ったら受けるかな」を先に考えるのは男性の方が得意なのでは?

結論をひとことだけ言う

例えば机に乗っている子どもに向かって注意するとき。「どうして乗っているのか」「何を考えているのか」「そんなことして落ちたらどうするのか」・・・と一気にあれこれまくしたてるよりも、「机からおりよう」とひとことだけ言う、そんなシンプルな発想がとても大切だと思うのです。たくさん言っても理解の限界を超えるし、かえって子どもの心には響かない。ひとことだけで結論を言うのが得意なのは、長電話やおしゃべりが苦手な男性に多いような気がします。


■子どもと接することは簡単


性差より経験の差

小さな子どもと接したことがない女性と弟や妹の世話をしてきた男性とでは、どちらがスムーズに子どもの世話ができるのでしょうか?そこにあるのは経験の差だけです。新米パパと新米ママならその差はあまりないのが事実なのですが、女性の方が授乳からスタートしている分、ちょっぴり有利なんです。

「教えなくては」の義務は置いておく

男性保育士

きちんと何かを教えないと、という義務感でがんじがらめになるのならひとまずそれは置いて下さい。まずはパパ自身が楽しむことが先決です。パパが楽しいこと、得意なことをすれば子どもに必ず伝わります。外出が好きなら一緒にお散歩、ブロックが得意なら怪獣を作ったり、球技が好きならボール遊びをしたり。パパが楽しんでいる空気を感じて子どもも楽しくなるのですから、無理をしても続きません。(子どもにはすぐバレます。)

子どもは悪くない

子どもが部屋を汚しても、汚れてもいい状態にしておかなかったのは大人。子どもが怪我をしたらちゃんとフォローできなかったのは大人。子どもが言うことを聞かずに口答えや言い訳をしてきたら「そうきたか」と受け止めるのは大人。いつでも子どもは悪くないんです。それさえ覚えておいたら、子育ても楽になりますよ。

ひざの上からスタート

まだ言葉も話せない子どもとどうやって遊んだらいいのか?迷った時はとりあえずひざに乗せることから始めて下さい。気持ちよくてじっとしたり、嬉しくて体をゆすったり、痛くておりようとしたり。あとは子どものリアクションに合わせて一緒に遊ぶだけです。そこから一緒に遊びを考えていけばいいんです。